● His Master’s Voice…
先日今や「毎日が何かの記念日」と言う様なハナシを書きましたが、
本日(2/8)は、「針供養」(地域による)の様な伝統行事以外に、
「〒マークの日」(これについても色々面白い話がある様ですがそれはまた別の機会にでも…興味のある方は検索してみてください!)、
「ロカビリーの日」(第1回日劇ウェスタンカーニバルの開催日)等がありますが、
ここに新たに「ニッパーの日」が加わったそうです。
と、単にこれだけでは「ニッパー?ってあのペンチみたいな爪切りみたいな…」となって仕舞う方が多いかも知れませんね。
この「ニッパー」と言うのは、我が国に於いては「ビクターの犬」等として知られるあのマークの犬の事なのです。
尤も、その名の由来はその工具のニッパーと共通の様ですが…何でもやんちゃな性格で来客の足を噛もうとするところから、なのだとか。…今なら「きちんと飼い犬をしつけ無いのは虐待!」な~んて言われそうな話ですね…。
それは兎も角、この度本日2/8が「ニッパーの日」として、日本記念日協会(こんな団体がある事自体、筆者は今回初めて知りました…)認定に登録された、というお話なのです。
ところで、この2/8という日にちですが、
最初筆者は「ニッパーか飼い主の命日か何かかな?」等と想ったのですが、
どうも単なる語呂合わせっぽいですね…。
で、その件のニッパーですが、
先述の通り、我が国では一般に「ビクター」のマークとして認識されて居りますが、
ご存知の方も多いと想いますが、海外に於いては必ずしもそうではありませんね。
ニッパーのロゴマークには「His Master’s Voice」のキャッチコピーが添えられて居ますが、
この経緯自体についてはつとに有名ですので、ここで改めて書き連ねる必要も無いでしょう。
彼のロゴマークは、ニッパーの飼い主・マーク・ヘンリー・バロウドの弟の画家(兄もまた画家であったそうです)フランシス・バロウドに依「蓄音機で亡き飼い主の声を聞くニッパーを描いた絵に基づく物ですが、
これがある経緯を経て米ベルリナー・グラモフォン社の商標として採用されたのです。
(この経緯についても、あの有名な発明王が出て来たり、色々面白いエピソードがありますので興味をお持ちの方は是非調べてみて下さい)
このベルリナー・グラモフォンが英EMI、グラモフォン、米ビクタートーキングマシーン等の母体となっているのですね。
で、我が国に於いてはこの商標は日本ビクター(現JVCケンウッド)が権利を有すると云うわけです。
それで英グラモフォンを母体とするレコード販売チェーンのHMV(既にお解かりと想いますが、この社名は例のキャッチコピーのアナグラムですね)は日本ではニッパーのロゴマークを使えない、と言う事なのですね。
この辺りの事情については、
最早100年を軽く越える歴史を歩んできたオーディオ・レコード・音楽産業ならではの複雑怪奇にして興味深いモノがあります。
そういえば、同様の例として日本コロムビア他で使われている「ツインノーツ」マークと米コロムビアレコードの「ウォーキングアイ」(CBSの「目玉」マークを元にしています。嘗てのCBSソニーで使われていた、と言うと判る方が多いでしょうか?)等が思い浮びますね。
何れも何だかややこしくてワケが解らない事になってます…。
更に加えれば、現在日本でHMVを展開するローソンもまた、故国では既にその名を持つ企業が無くなって…
ああ、もうこれ以上は頭がどうにかなりそうなので、ここらで打ち止めにして置きましょうか…。
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P.R.
